少し前のお話になりますが、滋賀県フリースクール等連絡協議会主催のフォーラム「不登校を知る2023 ~学校に行きづらい子どもたちの育ちと学びを考える」に参加してきました。(協議会事務局員としてかかわらせていただいているので主催者側での参加です✨✨)
〝フォーラム「不登校を知る2023」に参加してパート2〟では、滋賀県フリースクール等連絡協議会が行った当事者アンケートの報告についてレポートします!
こちらのアンケートは、2022年11月23日から2023年1月6日まで1か月半をかけて行われました。
Googleフォームを利用したWEB形式のアンケートで、当事者の子どもたちからの回答が75件、保護者の回答がおよそ150件集まっています。
そのアンケートの回答を集計、分析しまとめた報告書が公表され、フォーラムでも報告会がありました。
子どもたち・保護者の声を集約することで見えてくること、それはとてもシンプルなものでした。
子どもたちの声からは
「不登校の子としての支援ではなく、人としてあるべき尊厳を求めたい」
保護者の声からは
「子どもの置かれた状況や家庭の経済状況にかかわらず安心して子育てできる仕組みや環境を求める声」が、報告されていました。
パート1で触れた〝子どもの権利条約〟に照らし合わせたとき、子どもたちのこの声は、現時点では子どもの権利・人権が充分守られていないことを示しているのではないかという問いにつながり、ハッとさせられました。
ちなみにパート1の記事はこちら ▼
また、教育機会確保法についての認知度を問うアンケートでは、
当事者の子どもたちのうち約9割が確保法のことを知らず
保護者では約半数が知らない、という結果でした。
学校に行きづらい当事者の子どもたちのほとんどが自分の学び育つ権利を守る法律のことを知らない、というアンケート結果にも考えさせられました。
これらのことは、法的な整備は進んできているものの社会一般への周知が進んでいないことを示していると言えます。
つまり、これから必要になってくるのは、社会全体の不登校に対する考え方、子どもの権利に対する考え方など、マインドをアップデートしていくことだと世話人は考えています。
不登校当事者となっているのは子どもたちです。
自身が「不登校」となることで自責に苦しみ、将来に不安を感じ、時に絶望から命を絶ってしまう子もいます。たとえ命を絶たなくても、自分の存在価値を信じられずに長期間を苦しみの中でもがき続けている子もいます。
多くの場合、子どもたちは自分の苦しみを社会に広く発信をする手段を持っていません。持っていたとしても、不登校に対する厳しいまなざしや言葉に、更に傷ついているケースも決して少なくありません。
不登校の子は、〝弱い〟のでしょうか。〝甘えている〟のでしょうか。
学校現場の教職員だけでなく、保護者、保護者の周りにいるおとなの人たちに、滋賀県フリースクール等連絡協議会当事者アンケート報告書の情報が届くことを願っています。
報告書は次のサイトから閲覧できます。
特に自由記述のコメントは、当事者・保護者のリアルな声が集まっているなと感じました。経験者ならきっと「うんうん」と共感できるエピソードがたくさん見つかると思います。
関心のある方は、ぜひご覧くださいね。
#滋賀県
#不登校
#アンケート
#当事者アンケート
#子どもの声
#保護者の声
#子育て
#子どもの権利
#尊厳