will be smile ~不登校から多様な学びを考える親の会@大津

滋賀県大津市で活動する、学校に行かない子の保護者が集う交流サロンです。お子さんが学校に行かないことで悩まれている保護者さん、一度お越しになりませんか?同じ立場の保護者さん同士でおしゃべりしたり、お話を聞いたり。時には楽しい時間をシェアしてリフレッシュしてみませんか? 世話人は大津市内のホームエデュケーション(ホームスクーリング)実践者です。

ホームエデュケーションと学校教育は対立するの?ーーー私が考えるホームエデュケーション

 

〝ホームエデュケーション〟や〝ホームスクーリング〟という教育法について、聞かれたことはありますか?

 

不登校になる子どもたちが増えてきて、最近ではコロナ騒動による長期休暇もあいまって、マスコミなどでも取り上げられる機会が増えてきたので「言葉くらいは知ってる」という方もいらっしゃるかもしれないですね。

 

では、〝ホームエデュケーション〟〝ホームスクーリング〟って、実際、どんな教育法なんでしょう?どんなことをするのでしょうか?

 

「ホームスクーリング」と聞いたとき、多くの人は、その言葉の語感から「教科書や通信教材などを用いて、親が学校の先生の代わりに勉強を教えるスタイル」を想像されることが多いようです。ホームスクーラーの間では、このような形態を〝ラーニング・アット・ホーム〟と呼んでいます。

 

そして、子どもの興味関心に従って教育を進める〝アンスクーリングスタイル〟や、他のホームスクーラーと共に講義を受ける〝アンブレラ・スクーリング〟等と区別しています。

 

各家庭によってホームエデュケーションの実践方法は多様で、必ずしも「教科書や通信教材などを用いて親が学校の先生の代わりに勉強を教えるスタイル」に限定されないんですよね。

 

もう少し、深掘りしてみましょう。

 

Wikipediaによると

〝ホームスクーリングは、学校に通学せず、家庭に拠点を置いて学習を行うことをいう。オルタナティブ教育の形式のひとつであり、ホームスクール、ホームエデュケーションなどともいう~~以下略~~〟

と説明されています。

 

では、オルタナティブ教育って、どんな教育なんでしょう。

 

こちらもWikipediaから引用すると

オルタナティブ教育もしくは代替教育とは、「非伝統的な教育」や「教育選択肢」とも言い、主流または伝統とは異なる教授・学習方法を意味する。

~中略~

オルタナティブ教育方法の多くは、主流・伝統的な教育とは根本的に異なる哲学に基づいて発展したものである。ヨーロッパのシュタイナー学校アメリカのホームスクールに見られるような非常に強い政治的、学術的、宗教的または哲学的な方向性を持つものがある一方、アメリカのチャーター・スクールに代表されるような既存の教育手法に不満のある教師や生徒が集まって作りあげた学校もある~~以下略~~〟

と定義されています。

 

海外で実践されているホームスクーリングは

「政治的、学術的、宗教的または哲学的な方向性を持つもの」

のようですね。

 

また、同じくWikipedia内では

「日本におけるオルタナティブ教育(代替教育)」とは〝学校教育法等の法的根拠を有さない非正規の教育機関とそこで実践される教育を意味するとし、

その例の一つとして、不登校児童生徒の救済のためのフリースクール、サポート校、ホームスクーリング〟があると示されています。

 

つまり日本でのホームエデュケーションは、一般的には次のように説明できるでしょう。

 

ホームエデュケーションを選択する理由として、子どもの不登校がきっかけになることが多いです。その場合、子ども自身が不登校に至る過程で、教科学習始め学校にまつわることに対してトラウマレベルでネガティブなイメージを持ってしまっているケースが多いです。

そんなことから、子ども自身の心身の健康を優先して学校教育をいったん離れ、子どもの興味関心に従って、あるいは日々の生活そのものを学びと捉えて探究的に学びを広げ深めていくスタイルを選ばれているご家庭が多いです。

ホームエデュケーションの手法としては、アンスクーリングスタイルと言われています。

 

 

こうしてみると、海外でのオルタナティブ教育としてのホームエデュケーションと、日本の不登校由来のホームエデュケーション、実践の方法は共通するものの、選択の背景が違うことが見えてきますね。

 

 

話は飛びますが、わたしがホームエデュケーションを始めた頃、あるオルタナティブ教育関係の方から次のような言葉を掛けていただきました。

 

「ホームエデュケーションはね、全ての教育の基なんですよ」と。

 

よく分からない、、、という表情をしている私に、その方は重ねて仰いました。「本当ですよ。フリースクールだって、基本はホームエデュケーションなんだから」と。

 

その時は、あまりピンと来ないまま、ただ「ホームエデュケーションは全ての基本」という言葉が、なんだか自分を力強く肯定してくれているように感じて、「うちは『不登校』じゃないんだ。『ホームエデュケーション』なんだ。誇りを持って胸張ってやっていこう」と、心の中に明るい光がポッと灯ったような温かい気持ちになったのを覚えています。

 

その後、ホームエデュケーション実践者として日々を暮らす中で、私なりの〝ホームエデュケーション〟を追い続けてきました。

最初の頃は無我夢中で、どういうスタイルで、どういう方法でホームエデュケーションをしていこうか、と考えていたと思います。ですが年月を重ねるごとに、そんな〝スタイル〟や〝方法〟はあまり重要じゃないんだと思えてきました。

 

わたしが〝ホームエデュケーション〟を選択することで得たのは、ホームスクーリング的教育法のあれこれではなくて、ただただシンプルに「自分自身と子どもに誇りを持って生きること」「子どもを起点に、子どもの成長にとって今必要なことは何かを考え続けること」という視点だったり眼差しそのものだったと、今は思います。

もしかしたら、〝ホームエデュケーション〟という言葉の括りも必要ないくらいに。(便宜上、これからも使いますが)

 

そう考えていくと、「図書館」も「カフェ」も「映画館」も「公園」も「川」も「山」も「びわ湖」も「ご近所さん」も「親戚」も「学校外で育つお友だち」も「オンラインゲーム」も「オンライン教材」も「フリースクール(フリースペース)」も「子ども食堂」も「塾」も「お稽古事」も「学校」も。その他のあらゆる施設・場・繋がりが等しく、わが家にとっては貴重な、子どもの成長にとって大切な社会資源となりました。(そうです。学校も大切な社会資源の一つです。)

特別なことなど考えなくても、実は子どもの成長を支える選択肢は、目の前に無限にあったのです。

一つ言えるのは、どの選択肢を選ぼうが、親と子、あるいは家族間の信頼関係あってこそのものだということ。

 

「ホームエデュケーション」という言葉を使うことは、「不登校ではない」という自分たちの立ち位置を表現するには便利な言葉です。

しかしながら、海外のオルタナティブ教育としてのホームエデュケーションや、最近でギフテッド教育に対する関心の高さから「家庭で特別なカリキュラムで教育をする」というイメージも混在していて、「ホームエデュケーション」という言葉一つ取っても、人によってイメージするものが随分と幅があるように感じます。

 

ですので、「わたしが考えるホームエデュケーション」をお伝えしたくて文字にしてみました。

 

 

 

そのことを踏まえて、見出しの問いに戻りたいと思います。

 

ホームエデュケーションと学校教育は対立するのでしょうか?

 

結論を言うと、

〝私の考えるホームエデュケーション〟は、学校教育とは全く対立しません。

 

 

必要があって、学校という場を離れて子どもを育ててきましたが、それは、ただ学校に行かない期間(時間)を、積極的に子どもの成長に充てようと意識してきただけに過ぎません。

ただそれだけのことです。

学校に行かないからといって、子どもは成長しないわけでも、成長できないわけでも、成長したくないわけでもないですから。

そして、成長したい子どもを、私たち家庭と、学校と、地域の人たち、関係する人たちなどで繋がり合いながら、その時々で目標を共有し、共に育て、お互いに協力し合いながら連携していく。そういう視点に立っていけば、対立などしようもないです。

 

フラットなコミュニケーションを足掛かりに、子どもにとって最善の環境と関係性を作っていくこと。それこそが、わたしにとっては「ホームエデュケーション」なのかもしれません。

 

 

先日の当ブログでもお伝えした通り、最近ではわが家の子どもが学校という場も利用するようになってきました。それは決して「我が家がホームエデュケーションを辞めて学校に戻った」なんて話ではなく、あくまでも「ホームエデュケーションをベースに、学校という場も使わせていただくことになりました」ということです。

 

今、不登校が増えてきています。

低年齢化が進んで、小学校1年生から、更には就学前からの不登校・不登園が急増しています。まだ小さい子を遠くのフリースクール等へ通わせることが叶わない、経済的な理由でフリースクール等へ繋がることが困難だ、という声も聞きます。

いえ、むしろそういうご家庭の方が多いと感じます。

そういった意味で、不登校の受け皿としてのフリースクール等の更なる設置も急がれるところですが、なかなか進まない現実もありますね。

 

「だから今の日本の教育は破綻しているんだ」と早急に結論付けるのではなく、まずは保護者さんが、目の前のお子さんの成長を支えることを考えてみませんか?

「ホームエデュケーションは全ての教育の基」とは、そういうことを指しているのかもしれません。

 

 

もしあなたがお子さんの「不登校」に悩まれているなら、そのお気持ちを話しに来てください。そして少し視点を変えて、これからのことを一緒に考えていきましょう。

 

 

今日はお伝えしたいことがあって、長くなりました。

お付き合いありがとうございました^^

 

 

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すべての子どもは、生きる権利・育つ権利を持っています。(子どもの権利条約
子どもが、自分に誇りを持って生き生きと育つために。
その子がその子自身を認め、その子自身の力で成長していけるように。
その子が、その子の持てる力を存分に発揮できるために。
そんな視点で、お子さんの成長を考えてみませんか?

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まずは保護者さんの肩の力を抜いてみてください✨
そして、あなた自身の持てる力を思い出して✨
いま自分ができること、たくさんありますよ☺
その子のお父さん、お母さんにしかできないことが。

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